カイル・マックがビッグエア決勝で魅せた珍しいダブルグラブ「ブラッディドラキュラ」とは?

今回の平昌オリンピックのビッグエアでは、キッカーの設計のためか各選手滞空時間が稼げず苦戦していたようですが、回転を抑えてスタイルや完成度を高めた選手が上位となり、その中でも銀メダルとなったアメリカ代表のカイル・マックが、「ブラッディドラキュラ」という非常に珍しいダブルグラブを取り入れ独自のスタイルを出していました。

ブラッディドラキュラグラブ
ブラッディドラキュラとは、ボードを背中側に立てて両手でテールをグラブするダブルグラブの一種です。

元々はJ.D.Plattというスノーボーダーが1989年にハーフパイプの大会で行ったダブルグラブ「Lien Dracula」が源流となっており、その時は手をクロスさせるなど現在の形より複雑なものでした。

スノーボード・フリースタイル黎明期にはこのような複雑なグラブトリックがいくつもあり、テール側の手をビンディング間のヒール→トゥ側へ股下を通してグラブする「カナディアンベーコン」、メソッドのような形でヒールではなく股下を通してトゥをグラブする「タイペン」など、グラブ単体でも見応えがあるものが多かったです。

1990年代後半から2000年代になるとグラブはスピンをなるべく邪魔しないミュートかインディー、たまにテールやスティールフィッシュ、メロン(メランコリー)など基礎グラブばかりになってしまいましたが、スピンと相性が良くスタイルが出しやすいジャパンエアー(ミュートグラブをしながら体を反らせる)や、コークなどで体勢をコンパクトにロックしやすくなるトラックドライバー(両手でそれぞれトゥとヒールをグラブするダブルグラブ)、そしてグラブ単体だとトゥイークはまだまだ生き残ってる感じです。

ちなみに最初に紹介したブラッディドラキュラの生みの親とも言えるJ.D.Plattは、現在ドッグスポーツエンターテイメント業界で活躍しているようです。

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